昭和20年代、昭和30年代の代表的な製塩法です

 ポンプの普及で、全国的には、あげ浜式製塩法から流下式製塩法への切り替えとなりましたが、能登半島では、それはありませんでした。その理由は、気候の関係です。流下式製塩法は、立体的な構造物なので、雪の少ない太平洋側に適します。ただ味の問題になりますと、冬の日本海の海水での塩は好評なので、流下式製塩法を始めました。
この製塩法の良さは、人手があまりかかりません。気温が低くとも、空気が乾燥していて、風があれば、高い濃度のかん水が期待できます。夏季は雨天の日以外は稼働し、冬季は、数少ない晴れの日のみ稼働します。

流下式製塩法による塩の作り方

①日本海のきれいな海水をくみ上げることから塩づくりは始まります。

②くみ上げた海水を一週間以上、すだれや竹枝、ネットにスプリンクラーで散布し自然の太陽と風で濃縮します。

③濃縮された海水(かん水)を大釜で煮ます。水分を蒸発させ、さらに濃縮していきます。

④濾過タンクを通して余分なものを取り除き、仕上げ釜でさらに時間をかけて水分を蒸発します。

⑤結晶化した塩を釜から上げ、余分なにがりを抜きます。ここで、純白の手作り塩が出来上がります。

⑥仕上がった塩をゴミなどの異物が入っていないかチェックしながら袋詰めをします。